2011年4月22日金曜日

洗濯機の配布

2週間ほど前の話です。帰京の際に、現地の拠点となっている宮古教会の森分牧師より、1つ支援のお願いをされました。それは洗濯機を宮古に送ってくれないか?とのこと。


家の中まで津波が入ってきた人たちは、大部分の家財道具を失っている。生活再建のためには、新たに買う必要があるが、そのなかでも何よりもまず洗濯機が欲しいのだそう。

避難物資として衣類をもらっても、洗濯しなければいつかは着れなくなってしまいます。また、泥水を被ったとしても、洗うことで着れるものも多数あります。
そして現在避難所にある洗濯機は、一部は避難民で買ったものもありますが、数が圧倒的に足りないのです。
台数は、いくらあってもいいとのこと。余れば、遠方の避難所に提供することも可能だそうです。


こうして、東京に帰ってきてから洗濯機集めをはじめました。そして色々なところに声かけしたところ、なんと2日間で新品20台、中古10台、そして洗濯機を買って欲しいと30万円。
みんな助けたいと思っているんですね。その気持ち、しかと受け取りました。

翌週から、現地の仲間が、各避難所を回り、洗濯機が無くて困っている避難所に配布して回りました。回って分かったのは、ほとんどすべての避難所が洗濯機がなかったという話。少し前に新聞に、洗濯機がない避難所が150あると出ていましたが、実際はそれ以上の感覚です。

ボランティアで働く石関さんは、銭湯そばのコインランドリーで、コインランドリーのオネエサンに話を聞いてみたそうです。そうしたら、「いつもは満員で店内掃除やフィルタ掃除も間に合わない状況との事。今日は空いててラッキーですよ、天気も良いし、お金も掛かるから皆は手洗いとかしてるんじゃ?ないかな…」とも。
また、夜スナックに飲みに行ったメンバーは、スナックで津軽石から洗濯をしにきたおじさんと会ったそうです。「洗濯機が小学校に置かれるの? それは非常に助かるよ。今日来たのは心の洗濯のためだけど、衣類の洗濯だけのためにこうやって来なくてもすむしね。」


洗濯機を見て、集まってきます。


配送はこのポンコツで。

この日は津軽石小学校へ


被災者の方と接していて思う事は、少しでもまず前の生活に近付きたいと考えているということ。
まず生きるためのモノ、食料などが必要。
そして、次に生活するために必要なもの、例えば洗濯機。
で、最後に無くても生きていけるが『欲しい』モノ。
今は被害の状態により、個人個人によって2番めと3番目が入り乱れているような感じです。

今後現地のニーズは、多様化していくものと思われますが、支援物資として提供されにくいもので、現地からの要望に応じて、みんなが使用できそうなものを送ることで、現地の方々の助けになればと思っています。


(木下)

0 件のコメント:

コメントを投稿