2011年5月14日土曜日

バール日和

GWが終わり、大勢のボランティアメンバーが去ってから、早いもので1週間がすぎました。
メンバーの縮小と変遷とを経て、センターの様子や活動の在り方・内部のシステムなども変わっていきます。
同時に、求められるニーズも時間とともに新たなステージに移行していくようです。

たとえば。
いまは、被災者の方が「元の住まいを残すのか/解体してあらたに建直すのか」という二者択一に迫られる時期に差し掛かっているようです。
後者であれば荷物を屋外へ運び出し、物質的な解体前の下準備のようなことをするでしょう。
ただしここ数日活動して感じた限りでは、少なくない方々が今までの住まいをなるべく残したい、と希望されているような気がします。
そうした希望の反映か、我々の作業もヘドロ除去等にとどまらず「残された住まい」の中で何をどこまで残すかという選択にまで、まま踏み込んでしまいます。
我々はどこまで踏み込んでいいのか、そして本当に被災者の心と記憶に「寄り添い」得るのか? 作業の手を止めてついそんなことを考えてしまいます。

さて。
昨日のおしごとです。
解体せず骨組みを活かす方向で進んでおられるお宅です。
カーペットが板敷に接着されているので、バールを使ってバリバリ剥がしていきます。
この方法は現地ボランティアのH君に教えてもらったのですが、実にうまい方法だと思います。
依頼者と一緒になって剥がしながらバールの凄さを語り合いました。
作業中に視察にきたセンター長に、依頼者から「カレシはバールに目覚めたみたい」などと報告され一笑を買う場面もありました。
最終的に作業はひと段落、あとは大工さんの領分となります。



                                       報告者:田野

1 件のコメント:

  1. 田野さんお疲れ様です。GW中お世話になった吉田です。長期間の活動、本当にお疲れ様です。すっかりバールが板についてきたみたいですね。電ノコもお手のもの?東京に帰ってきてからも、ふと宮古の風景を思い出します。身体に気をつけて!

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